創世神話
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世界は精霊によってどんどん整備されていきました。

裂けていた大地は大きな一つとなり、大陸になりました。
暴れていた火山は落ち着き、大地に栄養を与えました。
荒れ狂った海は穏やかになり、大地を潤しました。
吹き荒れた風は優しくなり、海の潤いを世界中に運びました。

こうして、大地には植物が生まれ、
徐々に動物が生まれていき、
世界は命溢れるものとなりました。
竜と精霊たちは安心し、
しばらくは豊かとなった世界を眺めていました。

世界が穏やかになり、命溢れるのはよいことでしたが
動植物達ではただの食物連鎖のみを行ったために
マナの消費量が少なかったのです。
また、精霊たちはあくまで管理するだけでした。

これではマナがどんどん溢れていき、
やがて世界を破裂させてしまうかもしれません。

気付いた竜と精霊たちは話し合いました。
初めからマナを利用し、消費するモノを創ろう。

竜は、世界を作った責任を感じ、
自らを使って消費者を作りました。


抱いていた木を使いて、樹人族(エルフ)をつくり


堅牢にしてそびえる角を使い、有角族(ホーンド)をつくり


大いなる翼の骨を使いて、有翼族(フェザニス)をつくり


全てを見通す瞳を使いて、竜眼族(ミスティック)をつくり


海原を駆ける尾びれを使いて、魚人族(シープル)をつくり


力強き牙と爪を使いて、牙獣族(ガルムス)をつくり


巨大なる背骨を使いて、巨人族(タイタニア)をつくり


滑らかな肌を使いて、純人族(ホミノス)をつくりました。


自分を投げ込んだ神の見た目に似た者たち『ヒト』を作りました。

しかし、自分のすべてを使ったために、
竜は魂だけの存在となってしまいました。




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